月の海から地球を眺め

宇宙人から見た地球。そしてニッポン。

がらがらと物転げ舞う伽藍堂

伽藍の神に仏具は要らず
くるいうた

若干忌避して来たドラッカーについに手を付けた。
最近、今まで忌避して来たものに手を触れる機会が多い気がする。
そして、何となく線で繋がった事を覚え書こうと思った。飽くまで主観でありますので通りがかりの方は話半分で。

設計にしても仕事にしても先ず要らないものを付けないと言うのは最重要事項である。
最近、前衛芸術家が改造した倉庫が火災にあったが、結局利便を考えずに芸術だけを求めて作るから避難の邪魔になり死ぬしかなかった。
そう言ったデザインとは得てして理解されない形状を持ち、酷く不安定で一見何の統制も見られない。
利便を尊び、整理と能率に心血を掛けたものは、相応に整然とした美が備わる。
但し人間の利便を考えたものだけは別で、人間そのものが能率の悪い造りになっているので、所謂有機的な景観を持つに至る。
其れはともあれ、誠実な態度によるひたむきな仕事も、機能を鑑みた有意的な空間も、傍目には何某かの美しさを持つに至るだろう。

其の一例が所謂ミニマリストと言うものであろう。
全く生活感のない、即ち人間らしからぬ機能性と有意空間を作り出して自ら其処に住まっている。
頭の中も身の回りも、貯め込めばごった返し、執着となり、にっちもさっちも行かなくなって労苦する。頭を空にしただ打ち込めば楽になり道も開く。
組織が大きくなればなるほど物も溜まりやすいから、これは常に心掛けなくてはならない。有意に処分して行く事が大事である。
禅の世界ですね。

すぐ忘れるので書き留めて。
ついでに読者してくれてる知り合いが必要な時に思い出してくれたら嬉しいなと思ってみたり。