月の海から地球を眺め

宇宙人から見た地球。そしてニッポン。

無垢見やる梅一分咲き伸びる道

新宿の総鎮守とあらば、当然婚姻の儀も多い十二社熊野神社
或る日、初春の夫婦は、身内婚と思わしき少数だったけれど、その中でもブレザー姿で参じた少年少女を侍らせて、記念写真を何枚も、その子等と一緒に撮っていました。
パッと見、土方上がりのパツキンにーちゃんに、見合わぬ楚々な嫁さんが大人しく控えてる雰囲気だったけれど、嫁の親類と思わしき子らが旦那にビビりながらもアットホームな雰囲気を持っていた感じを見るに、きっとこの両名は成るべくして成った夫婦だろうと思うのである。
マジ幸せになれこの学歴ド底辺が。

それはともかく。
まだ梅が壱分咲きの新宿に、蕾の膨らんだ桃枝を持ってきたおばーちゃんがおりました。
自分と手水ブッキングしてからに、その後境内で休んでいたけど、あの後ちゃんと拝んで行ったんやろか。
何ぞ自分が邪魔してないか若干不安である←

月日は過ぎ、暦は巡り、一年は様々に過ぎ、そして60にして暦が還る。
うちの親父は今年60。
自分や弟を育てるために、金のために珠に疵を散々負わせてしまった。元々短気で粗野な性格が有るとは言え、世界が彼にとってどうあった物か、想像するだに傷ましい。
自分は彼の誕生日に贈り物をする。
(カメラの世界では)高価とはとても言えないが、富士フイルムのX-T1。某家電量販店のwebカメラ雑誌の写真を見て惚れた逸品である。
彼にとってきっと世界は汚らしく、暴力的で、見るに耐えない物が多かったろうと推察する。
なればこそ、暦を巡った後は、この世界の撮るに足るものを見つめて欲しいと願うばかりなのである。

初春に選ぶ桃枝膨れ蕾
北風の中でなお柔らかし